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2021年01月08日の記事は以下のとおりです。

若さ、若さってなんだ

親知らずでのたうち回らないことかな…


去年は「鬼滅の刃」のテレビアニメ及び劇場版がナウなヤングにバカウケしてたそうですけど、
テレビ一話で「オレは見なくていいな!」ってなりまして
劇場版公開中に二週連続でやってたテレビ版のヤツの二週目のも一応見たんだけど、
戦闘中の一番盛り上がるとこに糞長い回想を差し込まれるたびに舌打ちしたりして、
どうにもオレには無理だなってなっちゃったんですよね
原作は回想とかそうでもないらしいんですけど、アニメだと読み飛ばせないうえにやたら長くていやーきっついッスわ

人が何かを言いかける前に死んだり殺したりするアニメ、
(富野とか999とか)ばっかり見てきたせいでしょうかね
こういうのを老害って言うんでしょうね

なんだけど、正月に「天気の子」の地上波放送やったじゃないですか
アレ見て、そんで周り、というかν速の反応見て、
ああオレまだこいつらよりは大丈夫だ、まだオレ若いなって思えたんだよな
まーだあーるかーい、じゃなくて
なんつうか、分析しながら見てる自分とはまた別に、脳空っぽで楽しめる自分がまだ残ってる事に気づいたというか
まあ、オンタイムで見れなかったので録画して、
家帰ってからツイッターの本垢のほうで盛大に一人エア実況してたんですけどね

世間的には「君の名は。」と比べて~という論評が多かったようなんですけど、
個人的には「君の名は。」も「天気の子」も別ベクトルで面白かったと思う
「君の名は。」はテレビで二回、「天気の子」は映画館とこないだのテレビで二回見たわけですけど、
「君の名は。」はSFがサイエンスフィクションというより、
科学とファンタジーが交差する時、物語は始まる!(?)としての仕掛けがよくできていて、
一回目見た時はすげーなんだこれ!って思えたし演出で謎の涙まで出たんですけど、
話の内容知ってて見る二回目はそういうのがまるで感じられなかったんですよね
仕掛けがよく出来過ぎていて、一回目の感動を期待すると二回目は、はて?
という感じになってしまったんですよね
考察ははかどりますし二回目は二回目で楽しめましたけどね

比べて「天気の子」はSF色は影を潜め(解釈としてSF的ではあると思ってる)、
現代ファンタジーに振り切ってるうえ、最初からネタバラシもがっつり入れてくるので、
展開スゲー!っていう瞬間最大風速みたいのはなかったんですけど、
二回目見た時に、一回目は気づかなかった細かい描写に目がいって、
ああなるほど!という、二回目のほうが精神の揺さぶりが大きかった気がするんですよね

例えば歌舞伎町でマカロフ拾う直前に16丁の銃が押収され~ってニュースが流れてたり、
なんだ幌高は生活力ねえな!オレは計画的に一ヶ月家出して稼いだ金で最初のギターを買ったぞ!
って思ってたのが、よく見ると冒頭が絆創膏だらけだったり、
崖の上から見た海の光景を見て、ああ直情的に家出したんだなというのが見てとれたり、
やれ警察から逃げたり鉄道の上走ったり恩人にまで拳銃向けたりってのは、
その後のクライマックスで世界と女を天秤にかけることの前触れだったり(すげー早口)

あと、キャラクターの置き方もよく練られていたように思います
物語をざっくり言えば「壮大なトロッコ問題」なわけなんですけど、
トロッコ問題に答えを出そうとする、もしくは出してしまった主人公幌高とは別の、
大人(須賀)と、子供(凪)の視点とセリフを置くことで、
ただの二択問題に枝葉をつけて物語としてしっかりまとめているように見えました

新海監督はインタビュー読む限り、賛否両論バッチコイな感じで作ったそうですけど、
それを悪意だと呼ぶのであれば、もう悪意たっぷりな作品だったと思う
だって本来二択のトロッコ問題かぁ~なんてあぐらかいで見てたヤツに、
実はトロッコはどうやっても止められないクソデカトロッコだったり、
いやてめえの命を投げ出しても救ってこいよ!なんて声もかかったりして、
先が予想できないんじゃなくて、バカでもできる予想をがっつりさせておいてから、
終盤に色んな方向から捻じ曲げられて、また戻ってくるっていう
さあ批評してやるぞと腰を据えて見た人ほど悪意を感じたんじゃないですかね
なので自分も初回は凪センパイかわいい、くらいしか感想がわかなかったんですけど、
二回目に物語の流れを知ったうえで見ると、
一度見た記憶を足掛かりにして物語の仕組みとか背景が自然に目に飛び込んでくる
アレ?これやっぱ名作じゃねえの?
って素直に感じられたんんだよなあ

天気の子は二度は見るべき、江戸の町並みを眺め、そう願う吉宗であった

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